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珍しく海外クラシック⑥(Doggystyle by Snoop Dogg)

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

今回は、久しぶりに海外のクラシック作品について書きたいと思います。多くのHIPHOP好きが愛する時代である90年代初期の作品、Snoop Doggy Dogg【Doggystyle】です。Dr.Dreの【The Chronic】と共に、当時のウエストサイドを代表する名盤として広く知られている作品ですね。既に多くの人が聴いたことのある作品だとは思いますが、久しぶりに聴き返すきっかけにでもなれたらという思いで書かせていただきます。

それでは、いってみましょう。

【Doggystyle by Snoop Dogg】
doggystyle 

<収録曲>
1.Bathtub
2.G Funk Intro
3.Gin And Juice
4.Tha Shiznit
5.Lodi Dodi
6.Murder Was The Case
7.Serial Killa
8.Who Am I (What's My Name)?
9.For All My Niggaz & Bitches
10.Ain't No Fun
11.Doggy Dogg World
12.Gz And Hustlas
13.Pump Pump


私がHIPHOPにハマったばかりの頃。おそらく多くの人が経験したのと同じように、海外のクラシック作品を貪るように聴き漁っていた時期がありました。しかし、英語のリリックを十分に味わうことのできない私のような人にとっては、作品の高い評価に見合うだけの感動や衝撃を得ることができないということが作品を聴いていく中でしばしば起こります。それはもちろん、ラップにおける重要な要素であるリリックの意味や言葉遊びの妙を一聴しただけでは理解できず、それゆえ作品の魅力を100%感じとることができないからに他ありません。

しかしそんな中で、相変わらずリリックの意味は(楽曲テーマや最低限の雰囲気以外は)理解できないにも関わらず、そのトラックの音とラップのフローだけで完全に魅了されてしまった作品がありました。それが本作、Snoop Doggの傑作1stアルバム【Doggystyle】です。

これまで本ブログにて紹介してきた作品の傾向にも表れているように、私は所謂“ギャングスタ・ラップ”というものがあまり好みではありません。そのため、海外クラシック作品においても、そのような色が強いウエストコーストよりも、都会的でどこか上品な印象を受けるイーストコーストの作品の方を好んで聴くことが多いです。しかし、そんな私にとっても本作は、Dr.Dreの【The Chronic】と共に、作品に対する高い期待値を上回るほどの大きな衝撃を与えてくれた作品でした

以前のDr.Dre【The Chronic】の記事にも書いていましたが、本作でもDr.Dreが確立したGファンクサウンドが全編通して気持ちよく鳴っています。そして、Snoop Dogg中高域に太さを感じる耳なじみの良い声と、ゆったりと変化をつけながらレイドバックしたフローが、ただただ心地よく魅力的に響きます。ちなみに、リリックの内容は歌詞カードを見てみると所謂ギャングスタ・ラップの王道的テーマが多く歌われているようです(SEX、金、ドラック、暴力・・・etc)。それらのトピックにあまり感情移入のできない私としては、本作ばかりはリリックの内容が聴きとれないことが逆に功を奏したのかもしれませんね。刺激的なリリックの意味に邪魔されず、心地よい音として本作を堪能することができます。

それでは、そんな本作の魅力の一端を感じてもらうため、いくつか本作品の収録曲をご紹介したいと思います。

【Gin & juice】


シングルカットもされており、本作収録曲の中でも人気の高い楽曲です。ミドルテンポのビートの上でリラックスしてゆったりとはめるラップがとても気持ち良いですよね。私はSnoop Doggのラップを初めて聴いたときに、真の意味でレイドバック”の心地良さがわかったような気がしました。またトラックも、ベースラインを強調し高音のシンセで装飾を施すというDr.DreのGファンク節が炸裂しています。個人的な好みなのかもしれませんが、Dr.Dreの作る低音の効いた重厚なサウンドには、ドスの効いた声やハスキーボイスよりも、Eminemやこのdoggyのような中高域に特徴を持つ声質の方が相性が良いように思います。トラックとラップがお互いの良さをそれぞれ引き出すような、そんな最高の相乗効果を感じられます。

Who Am I (What's My Name)?


フック部分で自身の名前を歌わせるという、ライブでのコール&レスポンスまで計算された所謂“自己紹介チューン”です。ライブでは大合唱が起き、一番盛り上がる曲になっているそうです。先ほどの【Gin & juice】と、このWho Am I (What's My Name)?、そして下記で紹介するAin't No Funが、クラシックと呼ばれる本作中においても、特に名曲として挙げられることが多い楽曲たちです。そのラップの上手さ、特にフローの心地良さとオリジナリティが高く評価されているSnoop Doggですが、この3曲を聴いただけでもその魅力を十分に感じることができるかと思います。この楽曲においても、doggyの心地よいフローが炸裂していますね。

Ain't No Fun


Snoop Doggが元々組んでいたクルー<213>のメンバーであるWarren GNate Doggと、当時同じくデス・ロウ・レコードに所属していたクルー<Tha Dogg Pound>のメンバーKuruptをフューチャリングに招いた豪華な楽曲です。ちなみにSnoop DoggがDr.Dreの目に留まるきっかけとなったデモテープは<213>のものでした。Snoop Doggの実の従兄弟であるNate Doggのハードボイルドな歌声が印象的なこの楽曲ですが、それに続くKurupt → Snoop Dogg → Warren Gマイクリレーも圧巻です。そして、そのような素晴らしい客演陣の中に紛れてもなお際立っているSnoop Doggのラップには、唯一無二の魅力を改めて痛感させられ、思わず唸ってしまいます。

Gz And Hustlas


「ギャングかハスラーか」という楽曲のテーマとも同調した、ヘヴィーなトラックが特徴的な楽曲です。ハードなギター音が中心に据えられたGファンクらしからぬ作りになっており、リズムにおいても他トラックと比べメリハリがあって、波のようにうねっているような印象を受けます。そして、そのように特徴的なトラックの上だからこそ、フロー巧者doggyの真価が十二分に発揮されている楽曲のように私は感じました。とにかく全てのヴァースが気持ち良いです。多彩なフロウバリエーションを交えながら、時にスピーディーに時にスローリーに、滑らかに波に乗りながら急に跳ね上がりと、波打つトラックの上で変幻自在な踊りを見せてくれます。doggyの魅力がぎっしりと詰まったこの曲は、全楽曲が素晴らしい本作の中でも私が特に好きな楽曲のひとつです。


今回取り上げた4曲以外にも、名盤といわれるだけあってこのアルバムには良曲が揃っています。映画【Super Fly】のワンシーンをオマージュした冒頭のイントロ【Bathtub】からアルバム世界に引き込まれると、最後までなかなか抜けられません。是非アルバムを通して味わってもらいたい作品です。ちなみに5曲目のLodi Dodiは、ストーリーテリングラップの先駆者SlickRickの【La-Di-Da-Di】をカバーしており、原曲でも挿入されている“上を向いて歩こう(英題:sukiyaki)”のメロディが歌われます。初めて聴いたときは驚きました。興味のある方は是非聴いてみてください。

さて、今回は久しぶりに海外作品について書かせていただきました。相変わらず日本語ラップを主食にしている私ですが、海外作品もたまに無性に聴きたくなってしまいます。このシリーズで書きたい作品もまだまだあるので、これからも時間がある時に少しずつ書いていけたらと思っています。

では、今回はこのへんで。



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2 Comments

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2016/06/23 (Thu) 17:17 | EDIT | REPLY |   

Pto6  

Re: 初めまして!

> 北陸にもっとHip Hopを広めたくてBlog始めました!まだ閲覧数が少ないので是非一度見にきてください!

highlife76 さま
ご訪問ありがとうございます。ブログ拝見いたしました!
私が疎い海外HIPHOPやグッズのことがあり勉強になりました。今後も覗かせていただきたいと思います^^
コメントありがとうございました!

2016/07/05 (Tue) 18:43 | EDIT | REPLY |   

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