動画を投下㉚(千% by KICK THE CAN CREW)

2 -

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

今回は、先週末に公開されたKICK THE CAN CREW復活の新曲【千%】について書きたいと思います。公開から1週間が経ち、多少ばかりは落ち着きを取り戻したものの、まだまだ興奮冷めやりません。そのため、いつもにも増して感情的な記述が多くなることをご了承ください。

【千% by KICK THE CAN CREW】


“ドライじゃいられない都会のジャングル 何度でもトライするトライアングル
マジで案ずるよりバズるビッグな番狂わせ KICK THE CAN CREW AGAIN”


先週日曜日に突如として公開された本楽曲のMV。どうやら、KREVAの全国ツアー『TOTAL908』のツアーファイナルでのサプライズ発表の後に公開されたようですね。それ以降、HIPHOPリスナーばかりをフォローしている私のTwitterのTLはお祭り状態。もちろん、かくゆう私も、公開されて以降動画を幾度となく再生しては、奥さんや0歳の娘を相手に「ほら、キックだよ!キックが復活したんだよ!」と、家中にひとり興奮をまき散らしていました(笑)

なにが嬉しいって、そりゃキックが復活したということもそうですが、それ以上に、復活作となるこの楽曲が文句なしにカッコ良かったということです。活動停止から14年を経た今でも、そこには息の合ったイケてる3人が、それぞれの個性が溶け合う素晴らしい化学反応が、相も変わらず存在していたのです。しかも、それぞれが成長し、しっかりと歴史を刻んできたことによって、3人の力が合わさった時のパワーは、以前よりも強力なものになっているのです。

“経てからの ここ”

楽曲は、まさに“キック節”全開とも言える素晴らしい出来でした。ヒップホップリスナーだけでなく、メジャーシーン層への訴求力ももった普遍性とキャッチーさを兼ね備えたトラック前向きなメッセージ性を打ち出すリリック。それでいて、ライミングフローマイクリレーでの掛け合いは高次元で、HIPHOP曲としても、しっかりとした聴き応えを持ち合わせています。(ちなみに、Rakim好きの私としては、LITTLEバースがRakimのサンプリング“It's Been A Long Time”から始まるところにもグッときてしまいました。)

その他にも、自分たちの過去曲からのリリックサンプリングなど、昔からのファンへのサービスも忘れていません。誰もが彼らに求めていた、それら昔ながらの要素を余すことなく詰め込みながらも、それでいて今の時代ともしっかりとマッチさせる、そんな“懐かしさ”と“フレッシュさ”の同居という難しい両立を、これ以上ないバランスで、彼らはさらりと実現させてしまっているのです。なんて凄まじいグループなのでしょうか。

“新しかろうが古かろうがやろうと思えたんならすぐやろう”

復活のタイミングも、ヒップホップシーンにとって、これ以上ないタイミングのように私は思いました。Dungeon MonstersのMステ出場という快挙でシーンが大いに盛り上りをみせた矢先の出来事。紅白にも出場した人気ユニットの復活という、話題性にはこと欠かないこのニュースは、予想通り今週のMステでも早々にニューストピックスとして取り上げられていました。間違いなく、アルバム発売の際にはLIVEでの出演もあることでしょう。(もしかしたら再び紅白出場ということも・・・)なにはともあれ、嬉しいニュースが続くということがシーンにとって悪いわけがありませんよね。

もちろん、このタイミングでキックが復活したことは、フリースタイルダンジョンとも、現在のMCバトルブームとも関係のないことでしょう。彼らがグループ結成20周年のこのタイミングで復活することは、おそらくしばらく前から既に決まっていたことでしょうし、それを匂わせるような活動やメンバーの発言は近年多くみられていました。現在のブームがあろうがなかろうが、彼らはこのタイミングで復活し、話題となっていたことでしょう。しかし、だからこそ、それがこのブームのタイミングと重なった偶然、幸運に、私はとても感銘を受けてしまうのです。

ある者達がシーンを作り上げ、それを見て育った者達がスターとなり一時代を築きあげる。その後、ベテラン達が冬の時代を全員の力で守り抜く。そして、若者達がシーンに新たな火をつけ、そこに多くの有志が集い大きな炎とする。そんな中、スターが再び復活を遂げ、そこにもう一つの大きな火種をつくる・・・。シーンに関わる全ての人たちでつくりあげたとしか言えない、そのような長く大きな一連の流れに、私はとても感動してしまうのです。

もちろん、誰もがシーンの為に、という想いで動いているわけではないでしょう。しかしながら、彼らそれぞれの想いが蓄積され、それが流れを生み、今この瞬間を迎えているという事実に、私は胸を震わされずにはいられません。全員の想いが合わさり、大きなうねりが生まれようとしている今、日本のヒップホップ史上成し得なかったかった大きな出来事を、史上最高の黄金期の訪れを目にすることができるかもしれません。

フリースタイルブームが起きて以来、どうして王様KREVAがそこに加担して、そのブームをより大きいものにしないのか、シーンの為に動いてくれないのか、という苦言を私は少なからず耳にしました。シーンにとって大きなチャンスが到来している今、KREVAが動けばその勢いをさらに大きくすることができると多くの人が考えていたのです。

しかし、彼は今回、フリースタイルブームの炎を更に大きくすることではなく、それと違うところに“もう一つ大きな火種”を作るという方法を私たちに示してくれました。それこそが、真の意味で“彼にしかできない”ことでした。彼がいなくとも大きくなり、今や一過性とは言えないほどの炎にまでなったフリースタイルブーム、彼はそこに同じくらい大きなもう一つの火種を投下することで、シーンとしての炎をより大きく、消えないほど強力なものへとする処置をしてみせたのです。それが本当の意味での彼にしかできないシーンへの貢献の仕方でした。

“さあ今すぐにもっと薪をくべろ 回せ回せ 世界を巻き込むベロ”

もちろん、KREVAはそう問われると否定することでしょう。先述のとおり、今回の復活は今のブームとは全く因果関係のないものですし、彼としてもブームに対しては常に一定の距離を保った発言を繰り返していました。彼はこれまで通り、自分の信念に従い行動をしているのでしょうし、もしかすると最近の発言で増えていた「自分自身がもっと売れたい」という想いからの単なる行動なのかもしれません。しかし、その真意はどうでもいいと私は思います。どうであれ、その行動がシーンの為になるのです。彼が動けばシーンが盛り上がる、それゆえ彼は王様なのですから。

kick 千% 

今、これまでシーンに関わった全ての人達の想いが集結し、日本ヒップホップシーンに大きな炎が生まれようとしています。そのための火種や燃料は十分なほどに揃いました。あとは各々でその炎を誰もが無視できないくらいに大きく、そして消えないように薪をくべていくだけです。

誰もが想像していた薄暗い“未来予想図”は、確実に明るいものへと変貌してきました。(R-指定自身も昨日のLIVEでそのように言っていましたよね)これから来るであろう“日本語ラップ黄金期”の到来を、私はしっかりと目に焼き付けたいと思っています。

それでは、今回はこのへんで。

関連記事【GOOD MUSIC by KICK THE CAN CREW】


関連記事

ページトップ