Pto6(ぴーとろっく)

Pto6(ぴーとろっく)

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

今回は久しぶりに“私的名曲”について書きたいと思います。ご紹介する楽曲は、田我流の1stアルバムに収録されている楽曲【JUST】です。師走の忙しない日々を過ごしていると、無性に聴きたくなってしまう心温まる楽曲です。

ちなみに以前、インタビューでこの楽曲について触れられたとき「人気がある曲はPVにしない。映像にしちゃったらイメージが限定されちゃうから。」と語られていました。そのため今回はインストアライブの動画を用いてご紹介させていただきます。本当にいい曲ですので、気に入った方は是非とも音源でも聴いていただければ幸いです。

【JUST by 田我流】

“分け合う人生は一皿の料理 沁みるな皆で食うと異常に”


この心がゆれる時がある。それはバイト帰りのサンセットだったり、本の中に答えを見つけた時だったりもしますが、私はこの曲のように純粋で真っすぐな気持ちが乗せられた作品に触れた時、もっとも心がゆれるような気がします。

田我流については、これまでもこのブログで何度か書かせてもらいました。代表曲【ゆれる】が収録されたEVISBEATSのアルバム【ひとつになるとき】。そして田我流の2ndアルバム【B級映画のように2】。どちらも傑作でシーンにおける人気も高く、私も大好きな作品です。しかし田我流で一番思い入れのある作品は何か?折に触れてもっとも聴き返している楽曲は何か?と質問されたら、私は1stアルバムの【作品集-JUST-】を、更にはそのタイトル曲であるこの楽曲【JUST】を挙げると思います。

傑作をつくる意気込みで作った渾身の2ndアルバムももちろん素晴らしいのですが、“これが最初で最後の作品になるかもしれない”と、とにかくやりたいことと、その時できることの全てを詰め込んだデビューアルバムは、1stアルバムでしか放つことができない眩い輝きを放っています。そして、後悔を残さないよう彼の持ち得る全てを注いだことによって、この作品には田我流というラッパーの魅力がもれなく入っているように感じられるのです。

彼は1stアルバムで、それまでとにかく嫌いでコンプレックスを感じていた地元の山梨を、自身最大の武器にまで昇華しています。さらには、ミクロの話をすることでマクロに訴えかけるという彼特有のラップスタイルについても、この頃すでに確立しているように思います。

そんな1stアルバム全体に対しても言えることですが、中でもこの楽曲については【JUST】というタイトルが実に秀逸で、その言葉がとても意味深く響きます。

まずは『ただ、だけ』という意味でのjust。フックのリリックでもある通り、勝算や下心があるわけではなく、ただ好きだからやり続けるだけだという、そんな純粋で真っすぐな心情の吐露が聴く人の心を揺さぶります。誰に言われたからでも、生きていくためでもない、ただ音楽が好きだからやりたいんだと言う彼の主張に、心の深いところにしまい込んでいた童心が激しくくすぐられてしまうのです。

“I just 覚めない夢をみて
I jsut 流れる音に乗って
I just 楽しみたいだけ
感じるままに歌いたいだけ
I jsut 季節を感じて
I just これまでもこれからも
I just 時の流れに乗って
言葉で日々を満たして明日へ”

次に『まさに、ちょうど』という意味でのjust。この曲は全編を通して、田我流のあるがままの姿等身大の言葉で語られています。嘘をついたり、飾ったり、そんなことが一切できないほど不器用で真っすぐな男が、自分の弱さ置かれている境遇を赤裸々に語っているのです。「これが俺だ。まさに俺の人生だ。」この1曲に自分の全てを詰め込んでみよう、田我流のそんな気概すら感じさせられます。

“まったくもってチンケな人生
何が起こるかなんてマジで分かんねえ
あん時あいつに会わなかったら
そんなことばっかで今の俺がいる”

最後に『正しい、適切な』という形容詞の意味でのjust。この曲は上記のように、“ただ好きだからやるだけ、ありのままの自分を歌うだけ”という半ば諦めにも似た感情を滲ませながらも、“これは自分の人生にとって正しいことである”という確信も、同時に抱いていることを感じ取ることができます。だからこそ、そこに哀愁こそあれど悲壮感は微塵も漂わせていません。彼は自分の現状を正確に把握しながらも、そこに希望と期待を抱いているのです。「自分にはきっとできる」そんな自分を奮い立たせるほどの自信が、このリリックの端々にはみなぎっています。

“大丈夫さきっと迷わず行け
俺のことを待ってる奴らがいる
道は自分で切り拓くもの
だったら今がその時なんだbaby”

好きだからただラップをやるだけありのままの自分を晒して。誰かに笑われるかもしれない。成功する確信なんてない。それでも俺にはわかるんだ。これが俺の人生にとって正しいことなんだってことが・・・。タイトル“JUST”に込められたそんな多層的で真っすぐな心境。そこには一切の誇張や偽りはないはずです。だからこそ、この曲を聴くたびに胸が揺さぶられ、生きる勇気をもらえるのだと私は思います。

just田我流 

ありのままに、ただ好きなことをやり続けること。それは田我流に限らず、誰の人生にとっても正しいことなのではないかと私は思います。もちろんそれが人に迷惑をかけることであれば別ですが、それ以外のことだったら何であれそうなのではないでしょうか。少なくとも、私はこの曲を聴くたびに背中を力強く押してもらえる気がします。

I just 好きな音楽を聴いて
I just 文章を書き連ねる
I just 時の流れに乗って
言葉で日々を満たして明日へ

では今回はこのへんで。









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最終更新日2017-12-23
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