名勝負の継承文⑱(R-指定 vs FORK フリースタイルダンジョン5th)

2018.08.01 22:00 *Wed
Category:◆名バトル

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

今回は、昨夜放送されたフリースタイルダンジョンにおける名勝負について、興奮冷めやらぬうちに書き記しておきたいと思います。

そのバトルとは、ついに実現した待望のバトル【R-指定 vs FORK】です。このバトルが見られるのは、おそらく最初で最後なのではないでしょうか。

つべこべとした前置きはこれ以上不要でしょう。さっそくこの歴史に残るであろう名勝負を、改めて書き起こして見ていきましょう。

【R-指定 vs FORK】

RvsFORK 

<ROUND1>

【R-指定】
ただいま
久しぶり戻って参りました
2006でDVDで観てた人と
今こうやって戦える事に上がってる
別に俺達は説教しに来た訳じゃねぇ
お前らが若ぇ子に手も足も出ねぇから
ぶつかり稽古しに来てやっただけの話
FORK ストレートで来いよ

【FORK】
R 理由はどうあれ
お前はダンジョンのモンスターという
役割から逃げたんだ
放棄した現場 今更戻ってきても
席は用意されてねぇんだよ Rメンバー
やるのは初めてだな存分に楽しめ
やるからには潰すのが
モンスターの使命だよ
やってやるよ 見たいんだろ?
ダジャレとライムの違いだよ

【R-指定】
OK 潰すのが俺の使命
いや こいつらまだ手のかかる赤ん坊
オシメ履いてるようなもんやで
俺はダンジョンの場から逃げたんじゃない
次の場へ羽ばたいたんだ
なのにな お前らが出て視聴率下がって
そのケツを拭きに来ただけや 分かるか?
温存しすぎて燃えカスになってるやんけ
それで超えるだけか?

【FORK】
分かってないな
ダジャレとライムの違いも分かんないのか?
布団が吹っ飛んだ これはダジャレだ
布団が俺に吹く強烈な追い風に乗って吹っ飛んだ
これはライムだ 分かるか?
ライムっていうのは踏んでる部分だけじゃない
そこまでのプロセスに全てを賭けなさい
分かってんだろ モンスターに戻って来い
ついでに今吹っ飛んだ布団も取って来い


<ROUND2>

【FORK】
羽ばたいてるだと?
今何をやってるかじゃねぇ
今何人のB-BOYがお前を見て
恰好良いと言ったかだ
考え方の違いイコール畑違い
俺の畑じゃそういうもんは育たない
俺は俺のやり方で耕す
継続は力 必ず 分からす
それが希望だ それが理想だ
この勝負で残念ながら終わりそうだな

【R-指定】
分かった じゃあ その耕した畑ってやつを
俺が思いっきし荒らしてやるぜ
つまりは畑荒らし
お前はまるでガキのアンパンマンの絵本だな
やなせたかし
嫌な話 お前が寝てる布団が吹っ飛んだだと?
お前が寝てんのは薄っぺれぇ煎餅布団
俺がFORKぶっ殺すと宣戦布告

【FORK】
くるっと回って決めにいくなよ みっともない
それを格好良いと思った事は一度もない
あまりにもライムを強調したそのフロウ
まるで客にSay Hoって言ってるみてぇだ
それで騒がしたって何も意味ない
俺は自然に湧き上がる歓声が聞きたい
迎えに行かねぇ こっちに来させる
その分 何倍にもして期待に応えるんだよ

【R-指定】
そんぐらい本気でやってくれねぇと兄ちゃん
死角からボン グレネードランチャー
みたいなもんだ 分かるか?
お前そんだけ本気で出来るんだろ
そんぐらい本気で毎回毎回出てろ な?
お前の寝てるベット 万年床 やめとけ真似事
お前に浮かべてるぜ薄ら笑い
誰1人として4人目の器じゃないんだよ


<ROUND3>

【R-指定】
上がれM.O.P
モップじゃなくて竹ぼうきで大掃除
これがやり方 分かるか
神奈川から出てきた
まぁいいや テメェは同じようなラップしか
出来ねぇから俺がフロウで見せてやるか
これでどうだ ダジャレかどうかなんて分かんねぇ
お前のラップ 一辺倒
地方のイベントで威張ってろ バカ

【FORK】
乗り方なんて必要ねぇ
俺のラップは極上のライムと比喩表現だ
お前はステージに登ると急に生意気
いきなり鼻息荒くしてるけど
マジで世が世だったら無礼すぎて腹切して
早死しちまうようなハヤジニ―発言だよ
問題だ 荒れるぞインターネット
今日はお前がターゲットだよ

【R-指定】
俺がターゲット その荒い言葉遣いに絶句する
Checkする 切腹せず ライムとSexする
それが俺のやり方
Zeebraの前だから鼻息荒くもなるわな
お前がなんだ 乗せ方なんてどうでもいい?
乗り方がどうでもいいと凝り固まった頭に
しっかりと刻んでやる俺のライムのやり方

【FORK】
やり方が全然入ってこないぜ
限界超えてやる常に全開だよ
まるでシェイクスピアも驚きの展開
まるで宇多田ヒカルの歌詞
疑いなく俺の方がヤバいと言わす
Automaticにこの勝負は決まる
お前のTravelingもここまでだ
煙草のFlavorが残ってるうちに終わらす
2時間もかかんねぇバカンスだったな

勝者:R-指定

時事ネタダブルミーニング言葉遊び掛け言葉格言サンプリングを豪勢に盛り込みつつ、人やビートに絡めた即興ライムや、曲名と歌詞の引用で畳みこむ極上のラインまで。この二人が見せてくれた最高の戦いは、MCバトルが持つエンターテイメント性の高さを改めて私たちに感じさせてくれました。

それらひとつひとつについて、今さら解説じみたことを書き、皆さまを鼻白ませることはないでしょう。私がそんなことをせずとも、既にネット上には興奮に満ちた名解説があふれています。深読み、妄想、なんでもござれ。繰り返し見てもこんなに楽しめるバトルというのは、そうそうあるものではありません。皆でわいわい、楽しく言い合おうではありませんか。

初代モンスター vs 2代目モンスターの戦いもいよいよ大詰めを迎えました。ついに真打R-指定の登場です。そして意外にも、その初戦の相手はFORKでした。まさか最初に2代目モンスター最強の男をぶつけてくるとは。

思えばこのREC、FORKはまだ一度も登場していませんでした。はじめからFORKを温存して、R相手にいきなりぶつけるプランがあったのでしょう。Rとの戦いにFORKを集中させるため、それ以外の進撃は他のメンバーでなんとしてでも食い止める。元気玉をためている悟空を、皆が身を呈して守るかのように。なんだか、そんな2代目たちの姿を想像すると、ここにきてチームワークがぐっと高まってきたように思え、胸に熱いものが込み上げてきます。普段はクールな2代目達も、今回ばかりはそれだけ本気だったということでしょう。

このバトルはまさにMCバトルを観る上での醍醐味を味わうことができます。各ターンが終わるたびに、自分の中での勝敗判定が何度でもひっくり返されてしまうのです。Rのターンが終わると「これはRの勝ちだ」と思い、次のFORKを聞くと「いやFORKだな」、そしてまた次のRを聞くと「やっぱりRだ」というように。

最近どこかでこれに似た感覚を味わったことがあるなと思ったら、サッカーW杯での「日本VSセネガル戦」でした。1点入れられては入れ返し、1点入れられては入れ返しの、あの手に汗握る攻防。それをテレビの前で見守っていた感覚を、鮮明に思い出してしまったのです。

あの試合は勝敗はつかずにドローとなりましたが、ここダンジョンでは勝敗がつくまで延長戦があります。最終のROUND3は、審査結果が出るまで、正直私にはどちらが勝つのか本当にわかりませんでした

しかし結果は、意外にも判定が割れずクリティカル。R-指定が勝利を掴みました。テレビ越しには接戦のように思えた感覚と、一方的となった審査結果とのギャップには、字幕のありなしが作用しているのではないかと思いました。

“後で気が付く そしてニヤつく”FORKのライムを、あの場で字幕もなしに全て理解しろというのは、いくら審査員とて難しいことではないかと思います。仮に字幕を見ながら勝敗をつけていたとしたら(当然そんなことはないのですが)、勝敗がどうなっていたかはわからないでしょう。

さて、そんな甲乙付けがたい最高のバトルにおいて、今回赤字とさせてもらった箇所は、私が最もニヤついてしまったラインです。「生意気」「鼻息」「腹切」「早死」「ハヤジニ―」とFORKらしく綺麗に文脈の中で韻を踏んでいるラインです。

ちなみに最後に出てくる「ハヤジニ―発言」は、言わずもがな、あの頃ネットで炎上していた「ミソジニー発言」をもじった造語でしょう。そんな時事ネタも絡ませたお茶目なワードでオチをつけるところも、私がこのラインを好きな理由のひとつです。

さて、まだまだ語ることは尽きないこのバトルですが、収拾がつかなくなりそうなので、このへんにしておきます。引き続きTwitter上で、色んな方々の様々な解釈や意見を読みながら、まだまだ余韻に浸りたいなと思います。

それでは、今回はこのへんで。

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