Pto6(ぴーとろっく)

Pto6(ぴーとろっく)

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

今回は、先日発売されたKREVAの最新EP【存在感】についての感想を書いていきたいと思います。

短いながらも“KREVAらしさ”“新鮮さ”が詰め込まれた、聴き応えある作品でした。

【存在感 by KREVA】
kreva存在感 

<収録曲>
1. INTRO 
2. 存在感 
3. 俺の好きは狭い
4. 健康
5. 百人一瞬


リード曲については発売前からテレビやラジオで披露されていました。そのため私もすでに何度か耳にしていたのですが、改めて作品として流れで味わってみると、より一層メッセージが受け取れ、更に好きになることができました。

インタビューによれば、この作品はKREVAが音楽をやることに嫌気がさしてしまった時期を経て、「口が言いたいフレーズ」にひっぱられるようにして作った楽曲たちとのこと。言葉が先で後からトラックを付けるということに徹底したのは今回が初めてだったらしく、だからこそ今作はこんなにも言葉が際立って聴こえるのかと、納得する思いがしました。

また、そんな経緯でつくられた楽曲たちなので、もともとはリリースするつもりもなかったとのことです。たしかに、それを聞いてから改めてこの作品に触れると、これまでの作品たちにはなかったような要素をいくつも見つけることができます。シンプルさを極めていたり、実験的なアプローチがあったり、あまりにもストレートな言葉で語られていたり、というように。

そのなかにも随所にKREVAらしさを感じられ、ファンである私はどの曲を聴いても親しみを持つことができました。せっかくですので、ここでは全5曲についての感想をそれぞれ書いていきたいと思います。


1.INTRO
タイトルのとおり本EPのイントロに過ぎないインスト曲なのですが、本作を“パッケージ化”する上では少なからざる働きをしているように思います。この曲があることによって全ての曲に統一感がもたらされ、一貫して聴き通すことができます。次にくるリード曲の雰囲気も漂わせつつ見事な橋渡しもしていますよね。シンプルな音の中にも端々にKREVAを感じることのできる心地よい導入曲です。


2.存在感
Trap調の現代的なフローで歌われたインパクトのある楽曲。この系統の曲調は言葉数が少なくなるがゆえに、KREVAのように言葉に力のあるラッパーの方が、もしかしたら向いているのかもしれません。単に固有名詞を連呼するだけの楽曲たちと比べると(もちろん好きなものもあるのですが)、そのリリックの深みと聴き応えに違いがあるように感じられます。

そして、そこに込められたメッセージも実にKREVAらしい。私も仕事帰りに聴いていて、何度も襟を正される気持ちになりました。そこそこの成果を出すとつい満足しそうになってしまいますが、誰もを認めさせるような“決定打”、それだけで自分を語り得るような“代表作”、それらを手に入れるまでは決して慢心せずに精進しよう。そんな気持ちに自然となることができました。

また“決定打が出ていない”“代表作が無いような”という箇所は、自然な文脈と平易な言葉だけで強い印象を残す絶妙なるライミングですよね。思わず踏み具合を味わうかのように、何度も口に出し被せて歌ってしまいます。


3.俺の好きは狭い
このEPの中で私が一番好きな曲です。狭いゆえに深い、好きなものに対する愛が伸び伸びと歌われています。同様に狭い嗜好を持ち合わせている私としても大いに共感する部分がありました。

私はこの楽曲で“俺の好きは狭い そんな俺が好きになれたもの大事にしたい”というリリックの直後に、昔ながらのブレイクビーツが力強く鳴り響くところにグッときてしまいました。時代は変われどやっぱり俺はこの音が好きなんだ、そんなKREVAの想いが込められているように私には感じました。

またリリックで言えば“一緒には覗けない顕微鏡”という表現に、私はハッとさせられました。確かに顕微鏡を覗くのと同じように、ものごとの本質を掘り下げていく探究は、自分ひとりで行うものなのでしょう。自分の好きなものを好きであり続ける為には、誰の理解を得られずとも突き進むだけの強さが必要なのかもしれません。


4.健康
楽曲作りを再開した折に、一番初めに作られた楽曲だそうです。今もっとも感心のある事柄についてストレートに歌ったのでしょう。なんだかKREVAも年齢を感じさせますよね(笑)でも歌われていることは至極真っ当で、健康第一というメッセージが力強く繰り返されています。

もしも今回、初めからリリースすることを前提にKREVAが楽曲づくりをしていたら、このような楽曲は生まれなかった、もしくは今とは全く違う形になったのではないかな、と私は想像します。とにかく浮かんだものをストレートに作る、という邪心なきプロセスを踏んでくれたからこそ、聴くことのできた楽曲といえるのではないでしょうか。

曲調的にも、エキササイズをしながら聴くのに適しているように思います。特にランニングをするときにはテンポが合うのではないでしょうか。どこかシューティングゲームのステージ曲のような雰囲気も醸し出していますよね。この曲を流すと娘が楽しそうに踊り出すので、私も一緒になって身体を動かしています。


5.百人一瞬
『百人一首』をもじったダジャレ感あふれるこのタイトルが実にKREVAらしいですよね。しかし楽曲は至って真剣で、様々なアウェーの環境に身を置き闘うKREVAの気概と覚悟を感じさせられます。

聴きながら、私はロックフェスのステージで大観衆と対峙するKREVAの背中が目の前に浮かびました。リリックで歌われているのは彼の紛いなき本心でしょう。「この観客を一瞬で虜にさえできれば・・・」そんな想いを、彼がこれまで何度抱いたことかと想像させられます。

エフェクトの聴いたファジーなサウンドも新鮮ですよね。短い楽曲ですが(それこそ一瞬の風のよう)、EPの流れで聴くと心地よい余韻を聴き手の胸に残してくれます。KREVAの終わりなき挑戦がこれからも続いていくことが示唆され、自然とそれを応援したいという気持ちが沸き上がりました。

【存在感 Music Video+Trailer】


さて、今回はキャリアにおける新しい一歩を刻んだKREVAの最新EP【存在感】について書かせてもらいました。さっと聴き通すことも、じっくりと聴き返すこともできる、味わい深い作品となっています。

続けざまに発売される、KICK THE CAN CREW【住所 feat. 岡村靖幸】や、絢香とのコラボ楽曲【Glory】とも合わせて、しばしKREVAの音楽世界に浸りたいなと思っています。興味のある方は是非とも聴いてみてください。

それでは、今回はこのへんで。






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最終更新日2018-08-27
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