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日本の名盤・基本の定番⑧(Rollin'045 by OZROSAURUS)

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

最近音源の紹介ばかり続いていますが、今回も日本の名盤をご紹介します。“ハマの大怪獣”の異名をもつ<OZROSAURUS>のファーストアルバム【Rollin'045】です。

【Rollin'045 by OZROSAURUS】
oziro

<収録曲>
1.INTRO
2.CHECK ME NOW
3.WHOOO
4.KOCO KOCO
5.AREA AREA
6.VILI VILI feat. SHALLA
7.SKIT feat. MASTA SIMON from MIGHTY CROWN
8.ROLLING ROLL UP
9.RULE feat. F.U.T.O / JANBO-MAN from 風林火山
10.少女A
11.SKIT
12.TELL ME feat.MAY
13.ROLLIN' 045
14.045 BB
15.YOUNG GUNZ feat. M.O.S.A.D. / MAGUMA MC'S
16.しかけ feat.TWIGY
17.追い越し可

ここ数日間何度も聴いていたのですが、何度聴いても1曲目の【INTRO】を聴くだけで期待感で胸が疼き出します。そして、壮大な映画が始まるかのようなイントロが流れ終わり<MACCHO>の声が語りかけて来た頃には、このアルバムの世界にどっぷりと浸ってしまっているのです。

<OZROSAURUS>といえば「横浜のヒーロー」とサイプレス上野などから崇められている存在です。このアルバムタイトルにも、そして曲名でも多々出てくる「045」とは、横浜の市外局番。リリックの中にもこの「045」や「横浜」という言葉が多く出てきて、本当に地元横浜への愛を感じます。現在も横浜のラッパーは地元レペゼン志向が高いように感じるのですが、オジロの影響も大きいのではないでしょうか。ちなみに“オジロザウルス”という名前は「オジロワシと恐竜を合わせた造語」からだそうです。

そんなオジロの知名度を押上げた代表曲といえばやはり【AREA AREA】ではないでしょうか。この曲は現在でもオジロのライブで頻繁に歌われており、“現代進行形で生き続けているクラシック”と言われています。MCバトルでもよくバトルトラックとして使われていますね。未だに人気が衰えないすごい曲です。

【AREA AREA】


この曲は<DS455>のDJ兼プロデューサーである<DJ PMX>がトラックを作っています。実はもともとDS455用に作られたトラックだったらしいのですが、当時のDS455メンバーである<Shalla>に「このトラック使いたい」と打診したところ、「MACCHOがそう言うなら」ともらいうけたようです。Shallaの男気が無ければ、この名曲は生まれなかったのですね。

そしてこの【AREA AREA】と並ぶほどの人気曲で、横浜ラッパーのアンセムとも言える曲がアルバムタイトルにもなっている【ROLLIN'045】です。オジロの初期メンバーでありながら現在は脱退してしまった<DJ TOMO>作のトラックがとにかく秀逸で、まさに横浜の街をドライブしながら聴きたい曲になっています。

【ROLLIN'045】


上記2曲が入っているだけでも一聴の価値があるアルバムですが、それだけでないのが名盤と言われる所以です。これらの曲以外でも【VILIVILI】や【WHOOO】、また豪華な客演を迎えた楽曲達がこれでもかというほど並んでいるのです。一枚でこれほどまで満足感が味わえるアルバムも珍しいと思います。

また、その中でも特筆すべき曲は【少女A】や【RULE】といった“社会問題に言及した楽曲”だと思います。【少女A】は“崩壊する若者たちの性に対する倫理観”について問題提起をしている楽曲で、ニュース原稿をキャスターが読み上げる語りから始まる点で他の曲との扱いが異なり、この曲に込めた深刻なメッセージをリスナーに注意深く聴いて欲しいという作者の意図を感じさせられます。

また【RULE】はより多くの社会問題を謳っており、「自然破壊」、「戦争」、「人身売買」、「人種差別」、「核兵器」などが問題として取り上げられています。ラップ楽曲としても完成度が高い本作は、今後も長く語り継がれて欲しいと願う楽曲です。

【RULE feat. F.U.T.O / JANBO-MAN from 風林火山】


これだけの名盤をファーストアルバムで出したという点でもオジロザウルスはすごいですが、それから十数年立った今でもシーンの第一戦で活躍しているという点が更にすごいことだと思います。しかし、このアルバムを発売した頃から現在までには、様々なことがあり、スタイルも大きく変わってきました

まずは、2ndアルバム『JUICE』を発表直後にMACCHOを襲った交通事故です。MACCHOはこの事故で死線を彷徨いなんとか一命を取り留めるも肺を片方失ってしまいます。当時のことを振り返り、「大声を上げてシャウトするタイプの自分にとってはすごいハンデだ」と思ったそうです。しかし「生かされたということは音楽をやれということだ」と思い直し、その後も活動を続けたそうです。このことについては、以前紹介した【ラップのことば2】という本で語られています。

書籍【ラップのことば1・2】についての記事はこちら

そしてその次は、DJ TOMOの脱退です。音楽性の違いが原因とのことですが、一時的ににオジロはMACCHOのソロユニットになります。そしてその後、DS455と共に新レーベルBAY BLUES RECORDZを立ち上げ、この頃からライブDJを務めていたDJ SN-Zが正式メンバーに。そしてその後はメジャーからインディーズへ、インディーズからメジャーへと活躍の場を変えながらアルバムを発表し続けてきました。

そして今年、<Zeebra>が設立したレーベルGRAND MASTERに移籍すると同時に衝撃的な発表をするのです。ギター、ベース、ドラムス、トラックメイカーの新メンバー4名を加えた6人組のバンドとなるです。これは本当に衝撃的なニュースでした。

正直、このことについては賛否両論ですが、MACCHO曰く「古くからのファンでもついていける音楽をする」とのことなので、私はしばらく様子をみてみようと思っています。まぁ、14歳からマイクを握った生粋のラッパーであるMACCHOともあろう者が、愛するHIPHOPに背くような音楽をするはずがないと、ファンは信じていることでしょう。

これからもオジロザウルスの活躍から目が離せられません。
では、今回はこのへんで。



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