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珍しく海外クラシック③(The Anthology by A Tribe Called Quest)

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

D.L.の訃報以来、サンプリングを用いた往年のHIPHOPサウンドばかり聴いて過ごしています。そのため今回は久しぶりに海外クラシック作品をご紹介したいと思います。

通称「ATCQ」こと<A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)>の代表曲がずらりと並んだベストアルバム【The Anthology】です。

【The Anthology by A Tribe Called Quest】
ATCQ

<収録曲>
1. Check The Rhime
2. Bonita Applebum
3. Award Tour
4. Can I Kick It?
5. Scenario
6. Buggin' Out
7. If The Papes Come
8. Electric Relaxation
9. Jazz (We've Got)
10. I Left My Wallet In El Segundo
11. Hot Sex
12. Oh My God
13. Stressed Out
14. Luck Of Lucien
15. Description Of A Fool
16. Keeping It Moving
17. Find A Way
18. Sucka N***a
19. Vivrant Thing

ATCQは1988年に一度解散をしており、このアルバムはその解散をした翌年に出されたベストアルバムです。それまでに出されていた彼らの5枚のアルバムのまさにいいとこ取りといえるこのアルバムには、彼らを語る上では外せない楽曲が全て入っており、入門盤としても適した作品となっています。ちなみに、ATCQは2006年に再結成されており現代も活動しています。

ATCQはMC兼プロデューサー兼トラックメイカーを務めるメンバー<Q-Tip>を中心としたユニットです。ATCQ≒Q-Tipといっても過言ではないほどだと思います。才能あふれる彼はソロ活動や俳優業もしています。まさに天才ですね。

ATCQが登場した1990年頃は、HIPHOP史的にも重要とされている時代で、俗にいう「オールドスクール」から「ニュースクール」への転換期とされています。ニュースクールは「ネイティブ・タン(Native Tongues)」という新たなトライブ(部族)がヒップホップ界に登場したことで幕を開けました。

ネイティブ・タンは、それまでのギャング的な要素やスラングの使用が少ないことと、ジャズやレア・グルーブを使用したBPM遅めの落ち着いたネタ使いが特徴とされています。

このATCQに<ジャングル・ブラザーズ(Jungle Brothers)>と<デ・ラ・ソウル(De La SOUL)>を加えた3つのグルーブの登場により、ヒップホップにおけるニュースクール時代が到来しました。

では、そんなニュースクール時代の最重要グループのひとつであるATCQの代表的楽曲をいくつか紹介していきましょう。

【Check The Rhime】


傑作揃いの彼らのアルバムの中でも最も名盤と名高い2ndアルバム【The Low End Theory】に入っている彼らの代表的楽曲です。この曲を聴いたことがない方でも、イントロ部分だけはどこかで耳にしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

もうひとりのMC<Phife Dawg>とのラップの掛け合いが光る曲で、PVからもわかる通り踊れる楽曲となっています。1stアルバム時では、ほとんどQ-TipがMCをしておりPhifeの登場は少なかったのですが、この2ndアルバム以降Phifeのラップも多く聴けるようになります。

【Can I Kick It?】


この曲はファーストアルバム【People's Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm】の代表曲であり、ATCQの最初のヒット曲で彼らを一躍有名にした楽曲です。

実は1stアルバム発売当初は、評論家から「踊れないアルバム」と酷評されていました。やはりいつの時代も革命的な新しい発明には始めは批判が集中するようです。

しかしこの【Can I Kick It?】がナイキのCM曲として採用されてからは、徐々に人気が出てきます。そして、結果としてこのアルバムがニュースクールの扉を開くことになりました。

それにしてもJazzyなベースラインと心地良いミドルテンポがクセになります。私も大好きな楽曲です。

【Jazz (We've Got)】


そしてJazzyといえばこの曲も忘れてはなりません。曲名通りJazzネタをふんだんに取り入れた楽曲です。この曲をBGMにして優雅に読書をしたくなります。

この曲は世界的プロデューサー<Pete Rock>が作ったトラックのようです。この件についてはどうやら紆余曲折あったようで少し揉めたみたいですが、何にせよ、この曲が名曲であることについては疑いの余地もありません。

【Scenario】


この曲の“Here we go yo! Here we go yo!”のラインがとても有名で、耳にしたことがある方も多いと思います。今でもヒップホップの様々な楽曲やライブで、このフレーズがサンプリングされるのをよく耳にします。

この曲も2ndアルバムの収録曲で、ATCQの全楽曲の中でも1位、2位を争うほどの人気ナンバーです。

ちなみにこの2ndアルバム【The Low End Theory】は、『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500』において153位にランクインするほどで、ヒップホップ界だけでなく音楽業界全体からしても世界的に評価され、重要なアルバムとされています。

【Award Tour】


最後にご紹介するこの曲は、3rdアルバム【Midnight Marauders】に収録曲されている代表的楽曲です。ATCQにおける重要作品は1st~3ndだと言われることが多いですが、その中でも「ATCQの最重要アルバム」としてファンの間で意見が割れやすいのが上記で紹介した2ndとこの3rdです。

名曲といわれる傑出した楽曲の数は2ndの方が多いのですが、アルバム全体の完成度としては3rdの方が高く、世間的な名盤としては2ndアルバムがあがることが多い中で、この3rdアルバムを最高傑作として押す声も多いようです。この【Award Tour】という曲も非常に聴きやすく、まさに夜中にBGMとしてかけたい一曲ですね。



さて、ベストアルバムなだけあってご紹介した曲も多かったですが、今回紹介した曲以外にも名曲がまだまだ多数あります。ご興味をもたれた方は是非チェックしてみて下さい。ヒップホップ史においても重要な曲たちばかりです。

では、今回はこのへんで。



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