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日本語ラップ・MCバトルの“今”を語るブログ

名曲の提供①(禁断の惑星 by TABOO1 feat.志人)

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

このブログにおける新たな試みとして、“私的”名曲たちの妙味を改めて堪能する、そんなシリーズを始めたいと思います。これまでもアルバム単位では様々な私的名盤をご紹介してきましたが、このシリーズでは1曲だけで1記事使い、じっくりと味わっていきたいと思います。

今回、記念すべき一曲目として、“私的”名曲というのも躊躇う程の歴史的名曲である【禁断の惑星】をご紹介します。とても有名なクラシック曲ですが、改めてこの曲の魅力を味わいたいと思います。

それでは、いってみましょう。

【禁断の惑星 by TABOO1 feat.志人】


“ここは禁断の惑星 忘れ去られた革命
漠然とした雑念の広がる発展の脱線”



<DJ KENSEI>による極上のトラックの上で言葉を紡ぐ<TABOO1><志人>という二人のリリシスト。「人類の業の果てに待つ末路」という深いテーマで語る彼らは、悲劇のストーリーの語り部として、神妙に言葉を吐き出していきます。

2010年に発表された曲にもかかわらず、「放射能汚染」「戦争」など、今まさに日本国民全員に突きつけられているキーワードが出現し、嘆かわしいことに、この曲で描かれる地球のバッドエンドへと向け、人類が着実に歩を進めていることを改めて痛感させられます。

“核戦争に敗れ悪戦苦闘する文明
君の住む楽園の百年後
太陽なんてとうの昔に死んだよ
地下の核シェルターで
人間は細胞のみでの生活を始める”


ちなみにMVはフランス映画「ファンタスティック・プラネット」などのSF映画をコラージュしており、その圧倒的な世界観が発表当時話題を呼びました。リリックとうまくリンクしている作りになっていて、見終わるとまるで映画をみたような感覚になります。そして観る度に何かを考えさせられる、そんなMVです。

また、とにかくトラックが秀逸です。文句なしのクラシックトラックではないでしょうか。現在でもMCバトルでバトルビートとして頻繁に使われ人気も高く、最近では【UMB2014】における決勝戦ビート(R-指定 vs GOTIT)に使われたことも記憶に新しいですね。不穏な空気とどこか未来的な雰囲気を醸し出す絶妙なループが、楽曲の壮大な世界観を増幅させる重要な役を担っています。

そして、この曲はなんといっても志人というアーティストの底知れぬ凄さが堪能できる楽曲だと思います。深いリリックと固い韻というのが高いレベルで両立可能であることを証明し、ループトラックの上で一辺倒にならない硬軟織り交ぜた多彩なフローを繰り出し聴く者を魅了しています。詩人としての言葉の深み、ラッパーとしてのスキルの高みを併せ持つ日本が誇るアーティストだと思います。

「人を志す」という意味で名をつけ、一生をかけて名を育むと宣言していた志人。そんな彼が誠心誠意込めて紡いだ言葉達は、聴く者に突き刺さり、身の中に小さな種を落とします。そして、その種は静かに芽を出し体内で育まれ、きっと何かの拍子で各々の色を成す感情の花を咲かせることでしょう。

彼が訴えかける言葉には、それだけの力があると私は思います。

“ありもしない神のうわさ話ばかりにぶら下がりうたかたに
素晴らしきつながりに目を向けず暗闇に砂かじりつまはじき
草花に憂さ晴らし 恨みつらみ妬み僻み海原に放って
今すぐに 知らぬふりはよせ 後世に残せそれぞれの個性”

禁断の惑星

さて、今回は私的名曲紹介の第一回目として【禁断の惑星】をご紹介しました。やはり、好きな曲について書くのは楽しいです。今後も、古い曲から新しい曲まで幅広く、個人的に名曲だと思う大好きな楽曲をご紹介していけたらと考えています。

では、今回はこのへんで。



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2 Comments

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次証言か大怪我を希望です!

2015/08/17 (Mon) 06:54 | EDIT | REPLY |   

Pto6  

リクエストへのお礼

> 次証言か大怪我を希望です!

曲のリクエストありがとうございました。そして、返信が大変遅くなり申し訳ございませんでした。

実はコメントいただいてから、それらの2曲について今の自分が何か書けるのか否かと色々考えておりました。2曲とも誰もが認めるクラシック曲で且つ、様々なところで既に語り尽くされています。そんな曲について今更私ごときに書けることがあるのかなぁと悶々と模索していました。

結論としては、もう少し書ける自信がついたら、もしくは然るべきタイミングで書かせて下さい。

このシリーズはあくまでも“私的”名曲を、つまりは世間的な評価はどうであれ、個人的には大好きな曲について魅力を書きたいと思って始めました。その為、一般的には名曲とされていない曲も今後どんどん書こうと思っています。もちろんその中には、誰もが認めるクラシック曲も少なからず入ってくるとは思いますが、あくまでも“個人的な”名曲にしたいと考えてます。

せっかくリクエストを頂いたのにすみません。所謂、世間でいう名曲紹介とは異なり、個人的な“私的”名曲でお気に召さないかもしれませんが、そのようにご理解いただけると幸いです。

このたびは、リクエストありがとうござました。いずれ、挑戦させてください。

2015/08/22 (Sat) 00:23 | EDIT | REPLY |   

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