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動画を投下⑯(フリースタイルダンジョン #1)

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

今回は、昨日深夜放送された大注目なMCバトルの新番組【フリースタイルダンジョン】第1回放送を観た(ただの)感想を書きたいと思います。

とにかく番組の情報がネットに流れ始めた時からとても楽しみにしていたので、ついに見られて嬉しいです。MCバトルファンにとって、MCバトルが地上波のTVで放送された記念すべき一日になったのではないでしょうか。

では、さっそく第1回目放送を見てみましょう。

【フリースタイルダンジョン 第1回(9/29)】


【番組概要】
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≪メインMC&オーガナイザー≫
Zeebra

≪進行≫
UZI

≪モンスター≫
般若/ R-指定(Creepy Nuts)/漢 a.k.a. GAMI/サイプレス上野/T-PABLOW

≪審査員≫
いとうせいこう/晋平太/LiLy/ERONE/KEN THE 390

≪DJ≫
DJ SN-Z

≪放送≫
テレビ朝日(放送は東京圏のみ)
※放送後公式HP&YouTubeに動画アップ
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さて、まだ1回目の放送で未知数な部分も多々ありますが、とりあえず現時点での感想を、いくつかの項目に分けて書いていきたいと思います。あくまでも個人的な感想ですので、その点はご理解いただいた上で読んでいただけたら幸いです。

番組のつくりについて

正直な話、この番組は元々のMCバトルファンにとっては公平な目線では見られない番組だと思います。というのも、そもそも番組の狙いのひとつに“MCバトルファンの裾野を広げる”というものがあると思うからです。その為、番組のつくりもMCバトルを観たことのない一般人に寄せた配慮が見られます(例えば字幕などもその最たるものです)。その為、MCバトルファンからすると普段見慣れているバトル環境との違いにストレスを感じたり、物足りなさを覚えてしまう点も多々あるとは思いますが、そこは番組の趣旨を汲み取って理解することが必要なのかもしれません。

バトルが初見の方にとっては、言っていることを聴き取ることが一つ目のハードルであるのは間違いないので、個人的にはリリックへの字幕表示は賛成です。たしかに、格好いいラップも文字にすると多少ダサく見えてしまうこともありますが、字幕がないことによるデメリットと比べたときに、番組の狙いからすると“字幕あり”の選択が正しいように思います。(個人的にはライミングの面白さをもっと一般人にもわかってもらいたいので、韻を踏んでるところを色文字にするくらいでもいいと思ってたりします。笑)

とはいえ、もちろん視聴者の大半は(少なくても番組開始当初は)元々MCバトルが好きな人達ですので、それらの人達も楽しめる・納得できるような内容にしようという配慮も感じられます。番組を成立させる上で最も重要となる"モンスターMC”の選出をみると、人によって多少意見はあれど、大方納得のいく人選だと思います。というより、この5名を全部倒せる挑戦者が果たしているのか心配になるほどです。笑

また審査員についても、“TV番組”であることも配慮しながらも、MCバトルヘッズ達も納得できる5名が選出されたと個人的には思っています。特に<いとうせいこう>さんなんて、一般人にも、HIPHOP好きにもどちらにも広く知られており、日本HIPHOPの基礎を築いた一人であるほどのレジェンドですので、バランスの取れた人選だと思いました。欲を言えば<晋平太>はモンスター側でも見たかったなという残念感などは多少あるものの、これまた番組をつくる上で重要な役を担う審査員5名についても大方満足な人選だと私は思いました。

以上のことから、私の感想としては、一般人にもバトルファンにもバランスよく配慮された番組の作り方だなと感じました。この点については【高校生RAP選手権】の運営で培った“TV番組に必要なバランス感覚”が存分に活かされている気がします。もちろん30分番組なので、できることとできないことがあるとは思いますが。

番組進行について

30分という限られた時間の為、テンポよく作られている印象を受けました。ただ、もちろんその弊害として“言葉足らずな場面”等多々ありますが、それは制約上しょうがない部分が大きいと思います。とはいえ、“ACEと般若のコント”については、MCのキャラクターを知ってこその面白さだと思うので、果たして一般人があれを見てどう思うのか、聞いてみたいところですね。せめてツッコミ役が欲しいと思ってしまいます。笑

また、一般人目線で見ると、モンスターの紹介については、もう少し“モンスターたる所以”の説明が欲しいかなと思いました。(これは審査員についても言えますね。)あのような説明だけでは、そのMCを知らない人からすれば、「なぜこの人がモンスターなの?」と思われてしまっても仕方ないような気がします。第一回放送を観ただけの一般人からすれば、一発で負けてしまった<T-PABLOW>が、今後モンスターとして君臨していく上で疑問を感じてしまうかもしれません。まぁ、この問題については放送を重ねていく上で解決していく問題かもしれませんが。

バトルの途中でLIVEを挟む番組構成については、オーガナイザー<Zeebra>達のこだわりを感じられて好感がもてました。バトルを売りにしながらも、それをキッカケにHIPHOP自体への興味も持ってもらいたい。“バトルだけじゃなくて、最終的にはやはり音源も”という強い想いが感じられますね。この番組のテーマとしては「バトルMCを生業とするための舞台をつくる」ことが掲げられていますが、そうは言いつつもバトル以外のHIPHOPシーンも活気づけたいという運営側の志を感じました。今後どんなアーティストのLIVEが地上波で見られるか、そこにも注目していきたいと思います。(あと、バトルビートについても紹介があれば、尚良しですね!)

アーカイブ化について

この番組の放送が決まって喜んでいたのもつかの間、TV放送が東京圏のみということを知ってとても落ち込んでいました(私は関西在住です)。しかし、放送後動画がアップされると聞いて、それを唯一の望みにしていたのですが、、、

まさか、こんなに動画アップが早いなんて!

感動してしまいました。同じ感動を覚えたローカル組視聴者も多いのではないでしょうか。しかしよくよく考えれば、動画が半日後にはアップされるからという理由で生で放送を見ない人が増えると、TV放送自体の視聴率が下がり、番組が低視聴率の為打ち切りしてしまう、なんてリスクも考えられます。しかしまぁ、その点についてはきっと番組制作側もしっかりと考えているでしょうし、番組のアーカイブ化のメリット・デメリットを計算した上での判断だと思いますので、そこについては、とりあえず運営陣を信じて、今日のところは素直に喜びたいと思います。

バトルの感想

今回の放送、まずチャレンジャー<Dragon One>が最高でした。彼を最初のチャレンジャーにしてしまうと次回以降のチャレンジャーが弱く見えてしまうのではないかと心配してしまうくらいです。現に彼はあっさりとモンスター<T-PABLOW>を倒し、二人目の<サイプレス上野>も苦しめました。そもそも、モンスターのひとり<漢 a.k.a. GAMI>も先日のUMB東京予選Aでは倒したくらいなのですから、これはなんて強いチャレンジャーでしょうか。

番組として、初回はモンスターMC達の圧倒的な強さを視聴者に見せつける、という狙いでチャレンジャーを選ぶこともできたでしょうが、この強者<Dragon One>を初回のチャレンジャーに選んだということは、今後もガチンコのチャレンジャー選出が期待できそうですね。次回のチャレンジャーにも大注目したいです。

バトルについては審査員の<KEN THE 390>も言っていましたが、<T-PABLOW>が不調に見えたのが残念でしたね。しかし初回放送の一発目で緊張するなというのも無理があります。本来、もっとできるMCだと思っていますので、今後、汚名返上する機会があることを願っています。

<サイプレス上野>については、場数を踏んだ経験の豊富さを感じました。本来の力を出して、いつもどおり面白いバトルを見せてくれました。特に、“甲子園”から“清宮にオコエ”につなげたところなど、一般人から見てもその即興性や面白さが伝わりやすかったのではないかと思います。このようにHIPHOP用語ではない言葉やテーマでラップを繰り出すのが、TV向けにはいいではないかなと私は思います。そこらへんの時事ネタライムについては、<R-指定>が大得意なところですので、2回目以降に彼が披露するフリースタイルについてとても期待しています。

フリースタイルダンジョン

最後に

とにかく番組が始まったことに対する興奮状態で、ただただ個人的な感想を書いてしまいました。でもなんにせよ、毎週放送が楽しみです。願わくば大きな話題となって番組が少しでも長く続くことを、そして東京以外でも放送が始まることを切に願っています。

この番組がキッカケで、少しでもHIPHOPシーンが盛り上がればいいですね。とにかくTVの力は計り知れません。これまでHIPHOPシーンにはなかった大きなことが起こるような可能性もあるのです。とても楽しみですね!

では、今回はこのへんで。

【フリースタイルダンジョン#6】の記事はこちら

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12 Comments

IDECCHI7  

こんばんわ~

さっそく拝見しました。めっちゃ楽しかったです♪面白い試みですね(^^)さすがZeebraさん(^^)

2015/09/30 (Wed) 23:57 | EDIT | REPLY |   

Pto6  

Re: こんばんわ~

> さっそく拝見しました。めっちゃ楽しかったです♪面白い試みですね(^^)さすがZeebraさん(^^)

IDECCHI7さん
さっそくありがとうございました!面白い試みですよね^^これからも続いてほしいものです!

2015/10/01 (Thu) 07:24 | EDIT | REPLY |   

-  

1つ気になったんですけど、漢のバトルってピー音ばっかでまともに放送出来なそうですよね…。

2015/10/01 (Thu) 17:30 | EDIT | REPLY |   

Pto6  

Re: タイトルなし

> 1つ気になったんですけど、漢のバトルってピー音ばっかでまともに放送出来なそうですよね…。

コメントありがとうございます!確かにそうですよね!笑
Twitterでも同じようなことを言っている方がいて笑ってしまいました。そんなことになったら事故ですね。笑

ただ、そもそもラップも“韻を踏む”という制約の中でのゲームということを理解している漢からしたら、TV用の“放送禁止用語無し”というルールも十分理解した上で、しっかりとしたフリースタイルを披露してくれるかもしれませんよ^^

審査員のKENTHE390もそのTV特有のルールも踏まえて審査するという発言もしてましたし。
まぁどんな結果になるかも含めて次週からも期待したいですね^^笑

2015/10/01 (Thu) 22:05 | EDIT | REPLY |   

-  

度々コメントしたりするもので、初回を観覧したものです。
やはり30分だとたった1人のMCで限界なのだと痛感しましたね。
現場ではLIVEは+kowichiとEGOが居ました。
チャレンジャーは+Leon a.k.a.獅子(vsサイプレス上野戦敗北)、salvador(vs MC漢 a.k.a.GAMI戦勝利、T-Pablow戦敗北)、KOPERU(vsT-Pablow戦敗北)、MC妖精(vsサイプレス上野戦敗北)でした。
T-Pablowはたしかにdragon one戦では着火しきれてませんでしたが、その後のバトルから本調子に戻り始めましたね。
正直、1番の目当てはRと般若のバトルだったので残念でしたが、やりたりないR、ACE、コペルの3人がフリースタイルをしたり、ジブさんがフリースタイルをしたりと現場はヤバかったです。
管理人様の言うとおり、現場では般若&山下真治(笑)のやりとりは面白かったですが、あの編集ではう〜んと感じましたね。

2015/10/01 (Thu) 22:37 | EDIT | REPLY |   

Pto6  

Re: タイトルなし

> 度々コメントしたりするもので、初回を観覧したものです。
> やはり30分だとたった1人のMCで限界なのだと痛感しましたね。
> 現場ではLIVEは+kowichiとEGOが居ました。
> チャレンジャーは+Leon a.k.a.獅子(vsサイプレス上野戦敗北)、salvador(vs MC漢 a.k.a.GAMI戦勝利、T-Pablow戦敗北)、KOPERU(vsT-Pablow戦敗北)、MC妖精(vsサイプレス上野戦敗北)でした。
> T-Pablowはたしかにdragon one戦では着火しきれてませんでしたが、その後のバトルから本調子に戻り始めましたね。
> 正直、1番の目当てはRと般若のバトルだったので残念でしたが、やりたりないR、ACE、コペルの3人がフリースタイルをしたり、ジブさんがフリースタイルをしたりと現場はヤバかったです。
> 管理人様の言うとおり、現場では般若&山下真治(笑)のやりとりは面白かったですが、あの編集ではう〜んと感じましたね。

コメントありがとうございます。現場に行かれたんですか!!!なんて羨ましい^^
現場ならではの情報をわざわざ教えて下さってありがとうございます!とてもうれしいです!!!

チャレンジャーはそんな感じだったんですね~。やっぱ普通に一人目で敗れるチャレンジャーも続出なようで少し安心しました。次回以降それらのバトルについても放送があるとすると、モンスター達の強さが視聴者にも伝わるかもしれませんね。T-Pablowの汚名返上の場もあるみたいで安心しました^^

それにしても、やっぱR指定はチャレンジャーが最初の相手として選ばないんですかね。。般若もラスボスですし、その二人のバトルを見られのはもう少し先かもしれませんね^^;ただ今回の撮影の面子をみると若手MCが中心のようですので、今後中堅MCベテランMCのチャレンジャーも現れてくると思われますので、そうなればいきなりR指定を指定するなんてこともあるかもしれませんね^^(MC本人に選択権があるのとしたらですが)

なんにせよ、なおさら次週以降も楽しみになりました!そのような貴重な情報をコメントで教えて下さってありがとうございます。大変うれしい現場の情報でした^^本当に感謝です!

2015/10/01 (Thu) 23:09 | EDIT | REPLY |   

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ふと、思ったのですがビートの著作権ってどうなんですかね。
beat&rhymeとかonce againとかなら許可取ればいいし、USのビートは誰かに許可取らなきゃなのか…

あと、個人的にはバトルビートの記事も読んでみたいです!

2015/10/03 (Sat) 02:10 | EDIT | REPLY |   

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おそらく日本語ラップ中心になるんじゃないでしょうか。

UMB等多くの大会では、DVD化してもビートはそのままですが
TV番組の第3回高校生ラップは、DVD化の際にUSビートが全て差し替えられていました。
ダンジョンもTV番組ですし、権利的に扱いやすいものを選んでいそうですね。

2015/10/03 (Sat) 09:49 | EDIT | REPLY |   

Pto6  

Re: タイトルなし

> ふと、思ったのですがビートの著作権ってどうなんですかね。
> beat&rhymeとかonce againとかなら許可取ればいいし、USのビートは誰かに許可取らなきゃなのか…
> あと、個人的にはバトルビートの記事も読んでみたいです!

コメントありがとうございます!
確かに私もビートの使用権利について考えたことありました。どうなんでしょうね。最近取り締まりも厳しくなってきてるらしいですし、しっかりと使用料を払っているのでしょうね。TV局はそこらへんしっかりしてそうですね^^

バトルビートの記事、実は私も書くことを検討したことがあるのです。
ただ、ビートに精通しているわけでもない私が書けることは限られていますし、また書く角度も難しいなと思ってまだ書きあぐねています。(大会で使われているバトルビートをただ並べて曲紹介しても面白みないですし、その内容だったら他のサイトで、もっと詳しい方が既にやっているのを見たことありますし。。)

でも、そのように希望を言ってくださったのは嬉しいので、もう少し考えていつかシリーズ化を検討してみます!自身の知識を広げる勉強にもなりそうですし^^ありがとうございました!

2015/10/03 (Sat) 23:35 | EDIT | REPLY |   

Pto6  

Re: タイトルなし

> おそらく日本語ラップ中心になるんじゃないでしょうか。
>
> UMB等多くの大会では、DVD化してもビートはそのままですが
> TV番組の第3回高校生ラップは、DVD化の際にUSビートが全て差し替えられていました。
> ダンジョンもTV番組ですし、権利的に扱いやすいものを選んでいそうですね。

代わりにお応えいただきありがとうございました^^
高校生RAPのときはパッケージの時にビート差し替えあったんですか!知りませんでした。だとしたらTV放送と、パッケージ化でも使用については規制の厳しさが違いそうですね。仰るとおり、ダンジョンも日本語ラップのビートが中心になるかもしれません。それにしても昨今のそこらへんの規制はどんどん厳しくなってDJとかもやりづらそうですよね。もともとHIPHOPはサンプリングによって発展してきた文化なのに。。アーティストの権利も守りながら、文化としても自由に発展できるような上手い規制の仕方が何かないものかなぁと常々嘆いてしまいます。。

2015/10/03 (Sat) 23:47 | EDIT | REPLY |   

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観覧したと書いた者です。
まさか、初収録を数回にわけて放送するとは...(^^;;
2chなどでもコメントのことについて書かれていたので、若しやと思いましたが、なんかネタバレしてすいませんでした

2015/10/10 (Sat) 18:01 | EDIT | REPLY |   

Pto6  

Re: タイトルなし

> 観覧したと書いた者です。
> まさか、初収録を数回にわけて放送するとは...(^^;;
> 2chなどでもコメントのことについて書かれていたので、若しやと思いましたが、なんかネタバレしてすいませんでした

わざわざ再度コメントをくださりありがとうございます。
コメントへの返信をした後に私も知ったのですが、内容のネタバレってTV局側で口止めされていたみたいですね^^;
私もおもわず他のMC大会のTwitter実況と同じような感覚で喜んでしまいましたが、冷静に考えればテレビ番組ですものね。。
他の視聴者の楽しみを損なわないように気をつけなきゃいけませんね^^;

2015/10/10 (Sat) 23:48 | EDIT | REPLY |   

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