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旬な話題は損なわない⑩(9sari・Libra UMB2015最新動向 Part8)

どうもPto6(ぴーとろっく)です。

今回は、年末のファイナルに向けて続々と出場者が決定しているLibraUMBの最新動向と、先日大盛況の中で幕を閉じた9sariUMBファイナルの結果をお送りしたいと思います。

毎回のことですが、前回までのリンクを貼っておきます。

初回記事【UMB最新動向Part1】はこちら
前回記事【UMB最新動向Part7】はこちら

それでは、今回からはこれまでと順番を変え、LibraUMBの動向からみていきましょう。


Libra UMB

◆現時点までの予選優勝者
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・OPENING GAME:松元
・新潟予選:KRYZ
・宮崎予選:MOL53
・福岡予選:
・岡山予選:紅桜
・長野予選:MC☆ニガリa.k.a赤い稲妻
・埼玉予選:TENGG
・栃木代表:マチネ
・茨城代表:GOTIT
・和歌山代表:RUGSHOT
・北海道代表:ROZETTA
・山口代表:KARASS
・広島代表:HI-JET
・山形代表:SOTA-LOW
・福島代表:GIL
・宮城代表:しぇん
・福井代表:CHILL B
・京都代表:早雲
・愛媛代表:HYPER NON MC
・大阪代表:K-razy ←New
・千葉代表:U-Road ←New
・兵庫代表:NASSO ←New
・愛知代表:BASE ←New
・静岡代表:泉ピン太郎 ←New
・島根代表:JAKE ←New

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◆大阪に5年ぶりの新王者誕生
K-razy

R-指定が2010年から5連覇していた大阪予選に、実に5年ぶりとなる新王者が誕生しました。若干21歳の大阪新王者<K-razy>です。<KBD><BIG MOOLA>等の強者もいる中での優勝ということなので、R-指定の後の“大阪の看板”はとても重いでしょうが、どうか胸を張って全国にいって欲しいと思います。

とはいえ、最近の<K-razy>は、ENTERでは優勝していましたし、9sariUMBの大阪予選Aでも準優勝戦極12章でも全国のステージで堂々たるパフォーマンスを披露していて場数も十分だと思います。本人にとってはあまり嬉しくない表現でしょうが、どこか若い頃のR-指定を彷彿とさせる彼のスタイルには、これからの化け物的進化を期待して止みません。

【戦極MCBATTLE第12章 K-razy vs MCKUREI】


それと、彼の所属があの有名な<梅田サイファー>ではなく、<JR大阪サイファー>だということにも興味をひかれました。大阪駅周辺を見たことがある方ならご存知だと思いますが、梅田サイファーが活動する“梅田歩道橋”と、JR大阪駅は目と鼻の先です。そんな小さなテリトリーの中に2つも(別にもあるかもしれませんが)サイファーが開かれているんですね。交流もあるのかもしれませんが、敢えて別の区切りで活動しているところを見るとなにか拘りなどがあるのかもなと想像してしまいます。いつかそれぞれのサイファーについても勉強する機会をつくりたいなと思ってしまいました。

【R-指定が正式にUMB欠場を発表】
R不参加表明

さて、新王者が誕生したこのタイミングで、UMB3連覇王者R-指定が今年のバトル大会には出場しないことを正式に発表しました。前回のUMB2014の前後での彼の発言を聞いている人からすると、既知の事実ともいえることでしたが、大阪予選開催時のTwitter等を見ているとR-指定が参戦していないことへの落胆の声などもまだまだ多く見られました。きっとそのようなことも受けて、正式に発表することに踏み切ったのだと思います。「バトルは好きな時にでればいいものだから、わざわざ発表しなくてもいいのに」という声もいくつか上がっていましたが、R-指定のバトルシーンへの影響力を考えると、正式に一度発表しておいて良かったのではと私は思います。

◆波乱の地方予選
各地方予選で大きな波乱が続々起きています。まずは兵庫予選。鎖UMB関西代表の<CIMA>が優勝候補最有力の中、彼を決勝戦で倒し、見事ファイナル出場を決めたのは、なんと若干21歳のMC<NASSO>でした。過去に兵庫予選ベスト4の実績はあるものの、これは見事なジャイアントキリングでしょう。なんとも楽しみな新世代MCが全国デビューです。

【兵庫予選優勝 NASSO】
NASSO

そして愛知大会も波乱が起きました。<呂布カルマ><NAGION>等の9sarUMBiファイナリストをはじめとする猛者がひしめき合う中で、呂布カルマが主催するクルー<JETCITYPEOPLE>から新たな愛知代表<BASE>が生まれました。Twitterで呂布カルマが発言していましたが、JETCITYPEOPLEからはこれまで5名の地方予選優勝者をだしているそうです。すごいクルーですね。それにしても、バトルシーンにおける時代の寵児ともなりかけていた呂布カルマが、こうもあっさり負けてしまうなんてことがあるのがUMB予選ですよね。愛知予選のレベルも相当高かったのでしょう。仲間の想いも背負って、BASEには本戦で大活躍して欲しいと思います。

【愛知予選優勝 BASE】
BASE

他の予選でも新しい地方王者が続々登場しています。千葉予選では決勝戦で<田中光>を破り<U-Road>が本戦出場を決めました。静岡予選では去年の予選準優勝者<泉ピン太郎>が初の本戦出場を決めました。そして、一昨日行われた島根予選では、島根3連覇王者<Kowree>が見守る中、鳥取レペゼンの<JAKE>が見事新王者になりました。JAKEは戦極11章でもとても活躍していたので、UMB本戦でも見られるのが楽しみです。

ここ最近の地方予選をみていると、少し前と比べてとても盛り上がってきた印象があります。それはエリアの違いというのもあるのかもしれませんが、やはり9sariUMBのファイナルが終わったことも影響しているのかもしれませんね。9sariファイナリスト達の参戦も多く見受けられますし、これからもっと盛り上がっていきそうな気がします。これからも期待してみていくことにしましょう。

◆東京予選(10/18)
そして、毎年ファイナルよりも熱い戦いを繰り広げている東京予選が、ついに来週行われます。こちらも熱い戦いが期待されます。まずは現時点での主なエントリーMCをみてみましょう。

【現時点での主なエントリーMC】
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ACE
掌幻
D.D.S
DEJI
MC正社員
KOKI
MC KUREI
BOZ
DOTAMA
Show The No.1
GOLBY
Z.I.O-RAMA
NAIKA MC
RYOTA
KMC
MULBE

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実に面白そうなMCが集まってきていますね。ちなみに、前回王者の<MCニガリ>は既に地元長野で本戦出場を決めています。地元である栃木予選の時にはCD発売に伴う活動でしばらくバトル出場自粛を表明していた<DOTAMA>も、東京予選にはエントリーするようでとても安心しました。過去に東京代表に二度もなったことがある彼は、実績だけで見ると一番の優勝候補だと言えるかもしれません。

しかし、他にも強者MCがぞろぞろいます。本当に誰が勝ってもおかしくありません。R-指定が出場しない今回のファイナルにおいて、チャンピオンの称号をもう一度東京に取り戻すこと、それが今回の東京代表に課せられる使命です。果たしてその役を誰が担うのか、非常に楽しみですね。個人的には戦極主催者<MC正社員>の戦いぶりにも注目です。

東京予選は来週10/18(日)に、なんとあのLIQUIDROOMで行われます。前回ファイナルの会場規模、そこで繰り広げられる熱い戦いに、大いに期待しましょう。

9sari UMB

◆ファイナル
UMBファイナル

昨月9/23に遂にファイナルが行われた9sariUMB。既に結果については広く知られていると思いますが、改めてファイナル出場者と、そこでの対戦結果をおさらいしてみましょう。また、ファイナルで採用されている“BEAT GET SYSTEM”では、MCが闘う舞台、ステージ、リングこそがビートであるとの考えから、全試合ビートメーカーのステージ名にされていました。そのステージで勝ったMCはそのビートをもらうことができるシステムです。そちらのビート情報も含めて整理したいと思います。

【本戦出場決定者】
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・高校生RAP選手権枠 : MC☆ニガリa.k.a赤い稲妻
・ENTA DA STAGE枠 : NONKY
・戦極MCBATTLE枠 : 呂布カルマ
・SCHOOL OF RAP枠 : LICK-G
・THE罵倒MCBATTLE枠 : 押忍マン
・UMB東京予選A枠:サイプレス上野
・UMB大阪予選A枠:HI-KING aka TAKASE
・UMB東北予選枠:JAG-ME
・UMB北陸予選枠:Jony the sonata
・UMB東海予選枠:NAGION
・UMB北関東予選枠:崇勲
・UMB北海道予選枠:KAI
・UMB九州予選枠:GADORO
・UMB東京予選B枠:仙人掌
・UMB大阪予選B枠:CIMA
・UMB中国・四国予選枠:FEIDA-WAN
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【試合結果・バトルビート】
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<1回戦>
◯サイプレス上野vsFEIDA-WAN●
●MC☆ニガリvsGADORO◯
◯CIMAvsNAGION●
●NONKYvs崇勲◯
●仙人掌vs押忍マン◯
◯HI-KINGvsKAI●
◯呂布カルマvsLICK-G●
◯JAG-MEvsJony the sonata●


-ビート-
・タイプライター
・MASS-HOLE
・LORD 8ERZ
・CARREC
・OMSB
・KYN
・HIMUKI
・DJ PANASONIC
-----------------------------------
<2回戦>
●サイプレス上野vsGADORO◯
●CIMAvs崇勲◯
●押忍マンvsHI-KING◯
●呂布カルマvsJAG-ME◯


-ビート-
・DJ WATARAI
・DJ SKY-FISH
・MALIK
・XLii
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<準決勝>
●GADOROvs崇勲◯
●HI-KINGvsJAG-ME◯

-ビート-
・GUNHEAD
・OWLBEATS
-----------------------------------
<決勝>
◯崇勲vsJAG-ME●

-ビート-
・LIBRO
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【9sariUMB2015優勝者 崇勲】
チャンピオン崇勲

“蝶のように舞い蜂のように刺す 今時計が処刑の時刻を指す”

会場組の現場レポートによると、圧倒的なバトルを見せつけ、文句なしのチャンピオンだったようです。しかし、崇勲の優勝を予想出来てた人は少なかったのではないでしょうか。本当にバトルは予想がつかないから面白いですね。優勝が決まった直後の崇勲の記事でも書かせてもらいましたが、CD発売を控えたこのタイミングでしっかりと最高の売名ができるなんて凄いですよね。

【逃走中 by 崇勲】の記事はこちら

詳しくは後述しますが、“9sariUMBとしては最初で最後の王者”となった崇勲。私もファイナルにおけるバトルについてはまだ見れていないので、TV放送で彼のすばらしい勇姿が見れる日を楽しみにしたいと思います。

◆ファイナルのTV放送・DVD
さて、そんなファイナルのTV放送についてですが、【BSスカパー!】で11/14に放送されるそうです。そしてそれに先がけ、10/18の【9SARI STATION】ではチャンピオンのトーク&ライブ、決勝の模様などをお届けするそうです。偶然か必然か、LibraUMBの東京予選の日程と重なっていますが、そちらも非常に楽しみですね。そこでは、【東京予選B】のバトルについても丸ごと放送するようなので要チェックです。

そして、ファイナルのDVDも年末には発売するそうです。映像化が早くていいですね。とても楽しみです。また具体的な詳細が決まれば、ご紹介できればと思います。

関連記事【KING OF KINGS】はこちら

◆来年度から大会名称を変更
KINGOFKINGS

そして、ファイナル終了後にとても大きな驚きの発表がありました。なんと、あれだけ“UMB”という大会名に強い拘りを見せていた9sariグループが、来年度から別の名称に変えて大会を続けることを表明したのです。そもそもMC漢が作り出したUMB。その名前を自分たちの元に取り戻すという彼らの主張には、一貫した筋のようなものを感じていました。それだけに、この発表にはとても驚きました。

その経緯について、まだあまり具体的な説明が無いため、「Libra側とのUMB利権の裁判で負けたのか」等、様々な憶測が飛び交っていますが、私としては「この判断はMC達のことを思って下した決断だったのではないか」と好意的に受け取っています。

このシリーズの記事でも何度か書かせてもらいましたが、“UMB”というバトル大会が2つあることで、MCにとっても、観客にとっても大きな混乱を生んでしまったのは事実だと思います。“Libra派”と“9sari派”という派閥のようなものを生まれ、それに巻き込まれる恐れがあるために、エントリーがしづらかったMC達も多くいるのではないかと想像します。(そんなことは気にせず、バトル大会が増えたとどちらもうまく活用していたMCも多くいましたが。)

そんなMCたちや、シーンを盛り上げる観客たちの立場に立って、自分たちのプライドよりも、シーン全体の利益を優先して、UMBという名称を取り下げた鎖グループの英断に、事実はどうであれ、私は敬意を示したいと思います。自ら自分の発言を取り下げることは非常に勇気と信念がいることです。一見すると“かっこ悪い”とすら見えてしまうリスクある行為を、プライドに固執せずにやりとげた鎖グループ。私からはそんな彼らがとても“かっこ良く”見えました。

「UMBは俺がはじめたから、俺が終わらせる。」

ファイナル後にMC漢がそう語ったそうです。そして、その発言についてDARTHREIDERが自身のブログで説明しています。

“ケジメとして、いま現在、日本一を決める大会UMBをやるなら、この形だ。それを漢は見せた。
ただ、周りの混乱や動揺は、そもそも意図する所ではない。
そして、漢は過去にこだわる男でもない。”


彼らがつくる、新しい大会“KING OF KINGS~MASTERS OF THE MICROPHONE~”にも大いに期待したいと思います。

最後に

さて、更なる盛り上がりを見せるLibraUMBと、ファイナルを終え、UMBとしては終焉を迎えた9sariUMB。2015年は残り2ヶ月あまりとなってきましたが、まだまだ今年は終わってません。これからも双方の動きをチェックしていきたいと思っています。

そして昨日、来週発売する【UMB2014 東京・大阪予選 EAST & WEST】のtrailerが発表されました。過去最高の盛り上がりを見せた去年のUMB2014の主要予選大会のベスト・セレクション版ですね。これも非常に楽しみにしていました。是非年末のファイナルに向けて、気分を高めるためにも見てみてはいかがでしょうか。発売は10/18(月)です。(10/18が登場するのはこの記事だけで3回目!)

【UMB 2014 東京・大阪予選 EAST & WEST DVD trailer】


では今回はこのへんで。

【UMB最新動向Part9】はこちら



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2 Comments

-  

度々コメントしている者です。
Ken the 390 feat. Zorn norikiyoのmake some noiseについての記事を是非みてみたいです。

2015/10/13 (Tue) 21:10 | EDIT | REPLY |   

Pto6  

Re: タイトルなし

> 度々コメントしている者です。
> Ken the 390 feat. Zorn norikiyoのmake some noiseについての記事を是非みてみたいです。

毎度コメントありがとうございます。
【make some noise】ですね。実はそれすごく書きたかったのですが、、、
2つ理由があって書きそびれてしまっておりました。

一つ目は、あの曲が発表されたタイミングが私のスケジュール的に悪かったということです。
あの曲が発表されたのが9sariUMBファイナルがあった週だった為、その週末には優勝者関連の記事と、その週に発売されたACEの記事を書きたいなと、大分前から実は決めていました。そんな週に急にあの曲が発表されたもので、対応しきれず旬を逃してしまいました。あの曲はテーマ的に発表後すぐに書かなきゃあまり意味のない楽曲だと思うので、そのタイミングを逃してしまったが為に、書けなくなりました。

二つ目は、あの曲が扱っているテーマがデリケートなもので、私にそれを書くだけの知識が足りないと判断したからです。
あの楽曲を紹介するには、しっかり書こうとすると、どうしても政治的テーマに触れなければなりません。それについて、あのデリケートな時期に触れることが私にはできませんでした。このテーマを中途半端な覚悟で扱うことはできませんし、私はそれを語る上でまだまだ勉強不足だと感じています。

なのですみませんが、あの曲については書けないと思います。期待に応えられずすみません。

2015/10/13 (Tue) 22:12 | EDIT | REPLY |   

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